●流行性角結膜炎(りゅうこうせいかくけつまくえん) |
流行性角結膜炎は別名「はやりめ」とも言われ、その名の通り極めて伝染性が強いので注
意が必要です。子供さんの場合は学校や保育園を休ませる必要があります。家族同士で感
染する場合も多いので、タオルなどは絶対に共用しないでください。
原因は主にアデノウイルス8型で、強い結膜充血・眼脂・流涙・耳前リンパ節の腫脹など
の症状が出ます。また角膜に点状のにごり(点状表層角膜炎)が出ることもあります。
治療法としては抗菌薬・ステロイドなどの点眼液が処方されますが、ウイルスを直接殺
す薬ではないので完治するまでに数週間、場合によっては数ヶ月かかることもあります。 |
 |
|
●結膜下出血(けつまくかしゅっけつ) |
結膜下出血は白目の出血で、見かけが派手なので患者さんはびっくりして眼科を訪れま
すが、たいていは心配のないことが多いです。
原因は無意識に眼をこすったり、激しい咳き込みやいきみなどでも出血が起こることが
あります。また、高血圧や血液疾患など内科的な病気がかくれていることもあるので、眼底
検査などの検査は必要です。外傷やウイルス性結膜炎に伴うものでは、それに対する処置
をします。
出血そのものは放置しても1〜2週間で自然に治まりますが、軽い消炎剤や血管収縮剤
などの目薬を処方することもあります。 |
|
|
●網膜静脈分枝閉塞症(もうまくじょうみゃくぶんしへいそくしょう) |
網膜静脈分枝閉塞症は網膜内の静脈の枝が何らかの原因でつまって、それによって眼底
出血を生じる病気です。高血圧や糖尿病などがあって動脈硬化が進んでいる人に起こりや
すいといわれています。出血部に相当した視野欠損が生じ、病変が
網膜の中心部に及ぶと視力が低下します。
治療法としては、 血栓溶解剤の点滴や抗凝固薬・血小板凝集抑制薬などの内服が行なわ
れます。また、網膜の毛細血管の閉塞が広範囲にあったり、黄斑浮腫がある場合にはレー
ザー治療の対象になります。 |
|
|