Q |
ある日突然目の前に黒い影のようなものがチラチラしだして悪い病気ではないかと心配なのですが。 |
A |
それが飛蚊症といわれる症状です。重大な病気が隠れている場合もありますので一度近くの眼科で検査を受けられた方がいいでしょう。 |
Q |
原因は何なのでしょうか? |
A |
目の奥に硝子体(しょうしたい)という透明なゼリーのようなものが詰まっていて、そこに濁りが生ずると飛蚊症になります。 |
Q |
硝子体に濁りが生じる原因は? |
A |
一番多いのは、後部硝子体剥離(こうぶしょうしたいはくり)といって、年齢的な変化によって硝子体が前方へ収縮し、それが飛蚊症として自覚されるものです。そのほかに、生まれつきのものや、炎症・出血などによる濁りもあります。 |
Q |
年齢的な要因もあるわけですね。 |
A |
そうです。個人差もありますが、60 歳位になると後部硝子体剥離が生じやすくなります。また近視の強い方もなりやすいと言われています。 |
Q |
飛蚊症から網膜剥離(もうまくはくり)が起きやすいと聞きましたが。 |
A |
そうですね。後部硝子体剥離の場合、網膜裂孔(もうまくれっこう)といって網膜に穴があいてしまうことがあるので、それを放っておくと網膜剥離になる可能性があります。 |
Q |
治療法はありますか? |
A |
残念ながら飛蚊症そのものに対する治療法はありません。網膜裂孔に対しては、レーザーでの穴の周りを凝固して網膜剥離を防ぐ方法があります。レーザーは外来でもできますが、網膜剥離になってしまうと早急に入院して手術を受けないといけません。 |
Q |
網膜剥離になるとどんな症状が出るのですか? |
A |
物がゆがんで見える、波打って見える、視野が狭くなる、などの症状が出ます。痛みはありません。放置すると剥離が広がって視力がほとんど失われますので、できるだけ早く眼科を受診してください。 |